小学館
雨の休日。
庭の桜の木に、大量の雀がとまっている。
庭に打ち捨ててある野菜くず目当てなのか。
私の世代で山本周五郎は、知っているけれど何から読んでいいかわからないという作家である。
一度は読んでみたい、と思っているところ、図書館で偶然出会った本。
江戸時代の武士近辺の話が多い。
小さい頃剣道を習っていたので、歴史物はすぐその世界へ入っていける。
「木刀が道場の床へ突き刺さった」・・よっぽどボロイ道場だったんだな。、とか。
「発つ」という言葉どおり、主人公(この物語では、運命に翻弄されたり、自分の能力が時代に合わなかったりする)は、自分の生きる場所は、今いるここではないと切実に思う。
幸せになれるかどうかわからないが、最後は次の世界へ出発する。
出発するとき、必ず希望を持っていく。
久しぶりに小説を読んだ。
この本は、仕事の帰りに読むのがいいかもしれん。
行きに読んだら、仕事中に気になってしょうがない。
1巻から5巻まで図書館にあるので、当分楽しめそうだ。