2008年2月6日水曜日

脳のシワ

養老孟子
新潮社
4章以降、脳中心社会の批評部分を興味深く読んだ
現代社会は、都市社会であるから自然や運動が軽視される。
私は、数年前に養老氏の著書に出会ってからは、極力徒歩、階段を選択し、ピアノ・水泳といった体で覚える趣味を始めた。
効率云々(脳中心)より、体中心を心がけておかないとバランスが取れない世の中である。

以下引用
運動と学業は矛盾するものと見られているかもしれない

これは、個人のなかで運動と学業が本質的に矛盾することを示しているわけではない。時間という要素が含まれているからである。決まった時間内には、一つのことしかできない。

同じ時間を取り合いするから、学業と運動が矛盾するように見えるだけである。どちらを先にするか、その手順の問題である。こういう手順前後の問題は、人生にたくさんある。就職してから、結婚しなさい。定年退職したら、好きなことをやればいい。
 それでは間に合わない。必ずそういう意見が出る。学業と運動も同じであろう。子どもは間に合わないというし、親は間に合うという。もちろん本当は間に合わない。

だれであれ、運動したから馬鹿になった、と思う人はない。逆に、勉強していたから、運動ができなくなった。これは十分にあり得る。