デフレの正体
市民プールが清掃のため1週間臨時休業だった。
涼しいなか、まさに「読書の秋」。
12冊読みましたが、この秋のベストがこの1冊です。
新書として厚さ・字間の狭さはトップクラス、複雑な統計を著者独自の加工でグラフ化という
圧倒的な手間。720円で世界観が変わります。
この本で、「デフレ」についての日々の報道や思いこみが統計数字で崩された。
小学校の児童や塾の盛況に日々接していると「少子化ってあるの?」と思うし
満員電車で毎日通勤していると「高齢化してる」というのも実感が伴わない。
ポイントは以下の通り
1.高齢世代激増、他方、若者は減り続ける
団塊世代周辺世代によるの「高齢者激増」、団塊ジュニアの後は「人工ピークなし」という現状が統計により示される。この現象は、東京・地方の別なし。
(感想:高齢者はピンピンころりでいかないと、医療介護は崩壊です。皆さん運動と玄米で健康維持しましょう。若者は富裕高齢者や外国観光客の消費をいかに引き出せるかが課題。語学、体力増強(←高齢者ができないことをやる)が必要か。)
2.企業の儲けが消費増につながらない
金融資産は一部の高齢者に集中。長寿化により、相続される側も高齢者。高齢者は消費しない。企業の儲けは、富裕高齢者へ配当され、消費旺盛な若者への給与は減らされる。
よって、景気はよいが、内需がないという悪循環に陥っている。
(感想:政治の問題かもしれない・・が、個人的には高齢者に受け入れられるビジネスを考える必要がある)
3.これからはブランド力と観光誘致
日本が貿易赤字になっている国は、スイス・フランス・イタリア。
フランス、イタリアについてはブランドの軽工業品輸入超によるもの。
スイスについては観光によるもの。
GDP=Σ(人件費+国内への支払い)である。
軽工業品や観光は人件費の割合が多く、GDP改善に大きく寄与。
また、ブランドは高齢者の消費を刺激して所得移転を促す。
(感想:日本人は器用で誠実なので物作りはばっちり。(こんなものもできます)あとは、語学を磨いて、アピールすればブランド化できるのかなぁ。文系力が必要ですね)